COCO-RICO blog

Excel.統計.iDeCoを初めから学ぶ

感度と特異度

まずは感度と特異度について学んでみようかと思う。

 

目次

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① 感度と特異度とは?

② 感度/特異度が高い検査とは?

③ 陽性的中率?

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① 感度と特異度とは?

 

まずはこの図から。

 

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この図において

 

感度 =A / A + C         

特異度 = D / B + D

 

と表すことができる。 

 

すなわち、感度は疾患のあるひとのうち検査結果が陽性になった人の割合(真陽性率)のことで、特異度は疾患のないひとのうち検査結果が陰性になった人の割合(真陰性率)のことである。

 

これは言葉の定義なのでこれくらいにしておく。

 

 

② 感度/特異度が高い検査とは?

 

では、感度が高いとはどういことであろうか。

 

定義通りに解釈すれば、

疾患のあるひとのうち検査結果が陽性の人の割合が高くなる検査

となる。

 

言い換えれば

"その検査によってどれくらい病気を拾い上げれるか"の能力が高い検査

となる。

 

つまり、感度が高い検査は患者を"拾い上げる"のに便利ということだ。

 

なので、たとえ拾い上げすぎたとしても、それにすら拾われない(陰性)とういうことはまずその疾患は除外できるであろうということになる。

 

以上より感度が高い検査は除外する際に威力を発揮する。

 

同じように考えれば

 

特異度が高い検査は確定診断する際に威力を発揮する

 

となる。

 

 

 

③ 陽性的中率?

ただ感度や特異度で患者が評価できるのかと言えば、それはできない。

なぜなら、そもそも目の前にいる患者が疾患をもっているのかどうかなんてわかりやしないからである。

つまり、感度や特異度は検査の属性を評価する際には有効であるが患者の属性を評価する際には有効ではない。

 

ここで陽性的中率を用いる。

これは、簡単にいえば

 

検査が陽性であるときに病気である確率

 

のことである。

 

なので陽性的中率/陰性的中率は先ほどの図においては

 

陽性的中率 = A / A + B

陰性的中率 = D / C + D

 

となる。

 

実はこの陽性的中率は有病率に左右されるという特徴があるが

それはまた次回ということにする。